展覧会報告

第74回毎日賞受賞作品解説会

日     付
2023/07/30 ~ 2023/07/30
開 催 場 所
国立新美術館
住     所
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

令和5年7月30日、第74回毎日賞受賞作品の解説会が展示会場で開催されました。
解説者は千歳会所属、本年度審査部副部長・当番審査員の竹市求仙が務めました。

解説者のお言葉から印象に残ったものをご紹介します。

「刻字は書いた文字より、彫った文字の方が良ければ大成功だ」

「作品は品よく仕上げなければならない」

「刻字は芸術性が高いものでなければならない」

毎日書道会に刻字部が創立され、高校の書道の教科書に刻字が取り上げられるようになった歴史から解説が始まりました。
今年の毎日賞は刻字部で5点が受賞、その中から千歳会の受賞作品の解説を紹介します。

【森川佳甫】
一文字目の「断」の長く太い縦画が全体をうまく収めており、構成が面白い。
ノミを入れるとはノミ巾が重要で、かご字をとる時にそこまで考えられると良い。
この作品はノミで筆の動きまで表現することができている。
はみ出した箔の処理も丁寧である。

【鈴木良翠】
連の作品であるが、もとの書稿が書の作品として、よく書けている。書体の取り方が良い。
額のマットの色との見栄えも良い。刻字には色彩感覚が大切である。

5名の講評の最後に、「毎日賞というのは、書・刻・着色、すべてが良い時にいただける賞である」というお言葉で締めくくられ、たくさんの拍手を頂いた。

ご観覧の皆様で刻字に興味を持たれた方はぜひ一緒に始めましょう。





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